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マンモグラフィ検査
マンモグラフィとは
乳房専用の撮影装置を使って行うX線検査です。画像に写ったしこりや石灰化の特徴から、良性・悪性を診断します。
マンモグラフィは早期乳がんに伴ってできる小さな石灰化を見つけるのに有用な検査です。
マンモグラフィで悪性の可能性があると診断された場合は、エコーや生検などの精密検査を行います。
当院は日本乳がん検診精度管理中央機構が定める「マンモグラフィ検診施設画像認定」を取得しており、「検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師」の資格を取得した女性技師が在籍しています。
原理
乳房にX線を照射し、乳腺や脂肪、腫瘤、石灰化の吸収差を画像にします。乳腺や乳がん、石灰化は白く、脂肪は黒く写ります。撮影の際は乳房を強く圧迫し、薄く伸ばして撮影します。薄く伸ばすことでより良い画像を撮影することができます。
☆乳房を圧迫して撮影することのメリット☆
・乳房を均等な厚さに広げることで、乳腺組織の重なりが少なくなり病変が見つけやすくなります。
・乳房が検出器に近づくことで、拡大によるボケを防ぎより鮮明な画像が得られます。
・乳房の厚さが薄くなることで、撮影線量を抑えることができます。
・圧迫器で乳房が固定されることにより、呼吸などの体動による画像のボケを防ぐことができます。
2D撮影とトモシンセシス (Digital Breast Tomosynthesis :DBT)
当院では、一般的にマンモグラフィと呼ばれる2D撮影の他に、必要に応じてトモシンセシスという3D撮影を行っています。まず、従来のマンモグラフィの2D撮影では、1方向からのみX線を照射して撮影します。次に、トモシンセシス撮影では、X線管球を動かし複数の方向から撮影することで、見たいものに焦点を
合わせた画像を得ることができます。
乳腺の重なりにより発見が難しかった病変の観察がしやすくなります。撮影時間は約5~10秒です。
装置一覧
当院では、 FUJIFILM社製のAMULET Innovalityを導入しています。瞬時に乳腺量を判断し、
乳房ごとに最適な線量での撮影が可能です。
1度の圧迫で2Dとトモシンセシスの両方の画像を撮影できます。
検査方法と流れ
検査は更衣を含めて15分程度です。外来のマンモグラフィ検査は1台の装置で対応しています。
撮影は女性技師が対応いたします。待ち時間が長くなることがありますが、
ご理解とご協力をお願いいたします。
1.更衣
・更衣室で上半身の衣類を全て脱ぎ、検査用のケープに着替えます。
・撮影部位にある湿布やエレキバン、ネックレスなどのアクセサリー類は外します。
・制汗スプレーやパウダーをお使いの方は、画像に写り込むことがあるため撮影前に拭き取っていただく
場合があります。
・髪の長い方は後ろで結んでいただきます。
2.撮影
・乳房を片方ずつ撮影します。左右を比較して診断するため、基本的には両側撮影します。
・頭尾方向 (CC方向) と内外斜位方向 (MLO方向) の2方向からの撮影を基本とし、
必要に応じて追加撮影を行います。
・乳房を撮影台と圧迫板で挟み、可能な範囲で強く圧迫した状態で撮影します。
痛みを伴う場合がありますが、良い画像を撮影するために大切なことですので、
ご協力をお願いいたします。痛みには個人差があります。
痛みが我慢できない時は圧迫の強さを調整いたしますので、遠慮なく担当技師にお申し出ください。
・呼吸による画像のぶれを防ぐため、息を止めていただくことがあります。
・1方向の撮影時間は2D撮影で約3秒です。2D+トモシンセシスでは約5~10秒撮影時間が長くなります。
・ 基本的には立った状態で撮影しますが、長時間立っていることが難しい場合は、
担当技師にお申し出ください。
マンモグラフィ検査専用の椅子に座っての撮影も可能です。
注意事項
以下の方は、検査前に主治医もしくは担当技師にお申し出ください。検査ができない場合があります。
・豊胸手術をされている方
撮影時の圧迫により、内容物が破損する可能性があります。
・ペースメーカーを挿入されている方
撮影時の圧迫により、位置のずれや機械の破損の可能性があります。
・妊娠中またはその可能性のある方
X線を用いた検査のため、被ばくを伴います。