血液検査室

血液検査室で実施している検査

血液検査室では白血球、赤血球、血小板といった血液中の細胞成分を対象とした検査、止血や血栓の生成に関わる成分を調べる凝固線溶検査などを中心に実施しています。

検査項目

血球算定検査

白血球数、赤血球数、ヘモグロビン量、血小板数を測定し貧血、白血病、感染症、出血傾向の有無を調べます。

末梢血液像検査

白血球分画や血球形態を観察します。白血球は好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の五種類に分類され、それぞれ働きや血球中に存在する割合が異なります。 疾患によりどの白血球が増減するか変化するため診断の補助として有効な検査となります。

骨髄像検査

造血の場である骨髄から骨髄液を採取標本作製し細胞の種類、性状、比率を観察します。白血病、悪性リンパ腫、骨髄癌腫症などの診断において極めて重要な検査となります。

凝固線溶検査

プロトロンビン時間（PT）、活性化部分トロンボプラスチン時間（APTT）、フィブリノゲン、アンチトロンビン、FDP、D‐ダイマーなどを測定しています。凝固系（出血を止めるために血液を凝固させる作用）と線溶系（凝固系により固まった血栓を溶かし分解する作用）の異常の有無を調べます。そのほかにも血小板機能を調べる血小板凝集能検査、凝固因子定量検査など出血性疾患の精査に必要な体制を整えています。

マラリア検査

マラリアはハマダラカによって媒介される、熱帯、亜熱帯の発熱性疾患です。血液塗抹標本上のマラリア原虫を検索し、感染の有無を診断する有効な検査となります。当センターは国際感染症センターが設置されており、マラリアが検出できる自動血球算定装置を国内でもいち早く導入し万全の体制を整えております。

細胞表面マーカー

リンパ球の一種であるCD4陽性細胞、CD8陽性細胞を測定しています。 HIVに感染するとCD4陽性細胞が減少し健康な状態では病気を起こさない病原菌が原因で病気を発症することがあります（日和見感染症）。