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研修を希望される皆さんへ

当科で最善の膠原病診療を行うことが出来る主な3つ理由

  1. 師匠の技を引き継ぐ伝統・最新治療のマニュアル化・オリジナリティーによるコンビネーション診療
    当科の元診療科長は名著「膠原病診療ノート」の著者である三森明夫先生でした。我々スタッフはその先生の元で長い間に渡って学んだ知識と経験を活かしながら、一方で最新のエビデンスを常に取り入れ、マニュアル化しつつ、さらに豊富に蓄積された症例病歴に基づく独自の発想などを組み合わせて、膠原病診療にあたっています。
  2. 全国から集まった優秀な研修医・レジデント達の存在
    また、当センターには知識・意欲・協調性・臨床・研究能力といった面で非常に優れた研修医・レジデントが多く集まっていることも最善のチーム医療を可能にしている一因となっていると思います。
  3. ハイレベルに細分化された豊富な専門科との連携
    さらに、細分化された豊富な専門科があり、その診療レベルが非常に高く協力的であるため、より良質な診療を継続することが可能になっています。特に病変が多臓器に及ぶ膠原病疾患において連携が 必須な呼吸器内科、腎臓内科、神経内科、血液内科、皮膚科、感染症内科、循環器内科、放射線科、糖尿病科、精神科、整形外科などほぼ全ての科が当センターには揃っています。

これらの要因が組み合わさり、最善の膠原病診療を行いながら、同時に多くのことを学ぶことができるでしょう。

専門性を維持しながら総合内科の知識・経験を得ることができる

  • 当科の診療対象疾患は、膠原病全てです。症例の豊富さは全国有数、とくに他院からの難治症例が紹介されてきます。合併症で救急入院する紹介例が、病床の1~2割を占め「急性疾患」を頻繁に診ています。診断しにくい炎症病態について院内外からの紹介全てに応じていますが、これらの殆どは感染症である一方、入院時に「不明熱」とされた群の中で一番多かった疾患が、悪性リンパ腫でした。
  • 従って、炎症病態に対処していると、自然と臨床の応用範囲が広がるとも言えます。また、膠原病科診療は、稀な事象を扱うばかりでないので、自然と総合内科医的に各臓器にも対応できるようになります。

常に最良の膠原病診療を模索

  • 当科の膠原病診療は、最高水準に位置していると自負しています。他施設からの難治例紹介を全て受け入れているにも関わらず、低い死亡率と高い軽快率(例えば、SLEの5年生存率;海外集計93%に対して当科99.6%)を達成しており、科の判断は、豊富な文献情報と病歴ファイル蓄積、カンファランスでの柔軟な議論に基づいています。
  • また、当科では、診療内容を網羅したマニュアルを作成してあるので、膠原病分野全体を短期間で合理的に修得できます。即ち、当科元科長の著書「膠原病診療ノート」と当科現医長の編著「膠原病徹底考察ガイド」を参考にしながら当科で実地診療を行えば、知識・経験を相乗効果を以て得ることができると思います。また、研修医とスタッフは、当科の一員であることに安心と自信をもてる筈で、学会や外部の症例検討会に参加したときにそのことを実感できます。
  • 日本リウマチ学会専門医取得に関しては、学会在籍5年という条件さえ満たせば、当科の指導でまず保証できます。学会には、各自が毎年発表するよう推奨し、ほぼ実行されています。2005年以降、国際学会(米国・欧州リウマチ学会)にもほぼ毎年演題を出しています。情報交換の機会になる他施設との症例検討会も、年間6回行なっています。

臨床研究・基礎研究と数多くの論文投稿・学位取得が可能

  • 当科は業績を見て頂ければお分かりのように、基礎研究を含め、臨床研究が盛んで当科在籍中に医学博士号を取得したスタッフが2名います。実際、当院では大学入局しなくても連携協定を結んだ都内有力大学の臨床系大学院において、当院での臨床を継続しつつ研究を行い、学位取得が可能です。
  • また、在籍したレジデントほぼ全員が何らかの形で英文雑誌に論文投稿を行っており、その指導体制も整っております。過去の論文内容の一例として、「ループス賢炎の賢予後が、生検病理と独立に、発症時期で強く規定される」ことも見出して報告しました。こういったことを確証するデータを積み重ね、広く普及させることが、当科の課題のひとつです。
  • さらに基礎研究に関しては、研究所と共同で、新規自己抗体を次々にみつける実験システムを確立しました。既に確認した新規抗体は、膠原病血管病態への病因が推定される新規自己抗体(抗ACE2抗体)、および抗GABA-receptor B抗体がSLEに高率に出現することを見出し、いずれも海外英文雑誌に論文報告しました。このような発見を通じて膠原病の原因解明に挑戦することが、当科の夢です。しかし、“優れた臨床家”を目指すだけでも十分な目標です。 

様々な出身大学と卒業後の進路

以上のように、臨床・研究・指導の3つの能力が自然と身につく当科で多くの方々が後期研修を望まれ、研鑽を積まれることを願っています。一度、いつでも当科に見学にいらしてください。お待ちしております。

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