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診療実績
2023年度

2023年度は、外来患者数延べ13,911例、入院患者数286人(在院患者数延べ5,980人)の診療を行った。初期研修医・レジデント(新内科専門医制度内科専攻医)の教育を行い、研究会、学会活動、臨床研究を行った。2023年度は治験12件、特定使用成績9件、使用成績調査3件に関わった。

診療実績

入院実績(2023年)

  1. 入院数(2023年4月~2024年3月):286例(在院患者数延べ5,980人)
  2. 平均在院日数:21.6日
  3. 入院の疾患内訳 (入院平均年齢:68.6才、男/女= 98/188)
    1) リウマチ膠原病関連
    •関節リウマチ (RA): 51例(うち悪性関節リウマチ 1例)
    •全身性エリテマトーデス (SLE): 31例
    •血管炎症候群: 60例
     o高安動脈炎: 2例
     o側頭動脈炎: 13例
     o結節性多発動脈炎/顕微鏡的多発動脈炎: 21例
     oアレルギー性肉芽腫性血管炎 (EGPA): 12例
     oウェゲナー肉芽腫症 (GPA): 4例
     o白血球破砕性血管炎: 1例
     oコーガン症候群: 1例
     oIgA血管炎: 2例
    •筋炎: 31例
     o多発性筋炎: 13例
     o皮膚筋炎: 18例
    •シェーグレン症候群: 14例
    •強皮症: 7例
    •リウマトイド因子陰性脊椎関節炎: 10例
     o強直性脊椎炎: 1例
     o乾癬性関節炎: 3例
     oライター症候群: 1例
     o反応性関節炎: 2例
    •RS3PE: 4例
    •SAPHO症候群: 1例
    •成人発症スティル病: 6例
    •ベーチェット病: 9例
    •家族性地中海熱: 3例
    •サルコイドーシス: 1例
    •後腹膜線維症: 1例
    •IgG4関連疾患: 1例
    •痛風: 1例
    •変形性関節症: 1例
    2) 非リウマチ性疾患
    •不明炎症・不明熱: 6例
    •アナフィラキシー: 1例
    •地図状網脈絡膜炎: 1例
    •肺炎およびその他の感染症(COVID-19感染症を含む): 34例
  4. 入院死亡例:19 例(剖検率 2/19)
    •死亡例の平均年齢: 80.4歳
    •平均在院日数: 30.2日
    •原疾患の内訳:
     o関節リウマチ (RA): 6例
     o全身性エリテマトーデス (SLE): 2例
     oシェーグレン症候群: 2例
     o血管炎症候群: 2例
     o家族性地中海熱: 1例
     o皮膚筋炎: 1例
     o自己免疫性溶血性貧血: 1例
     oスティル病: 1例
    •死亡原因:
     o肺炎: 10例
     o間質性肺炎急性増悪: 3例
     o心不全: 1例
     o脳出血: 1例
     o肝不全: 1例
     o脳症: 1例
    •入院患者の死亡割合: 19/286(約6.6%)
     o基礎疾患としては、関節リウマチが多くを占め、死亡原因としては肺炎や間質性肺炎急性増悪が多く、高齢者が多いことが主なリスク因子となっている。
  5. 院外からの紹介入院 :80例
    •本年度の入院総数の27.6% が院外からの紹介でした。
    •紹介元内訳:東京北医療センター: 12例,東京警察病院: 9例,小張総合病院: 7例,同愛記念病院: 7例,JCHO埼玉メディカルセンター: 4例,佐々総合病院: 4例,練馬光が丘病院: 4例,東埼玉病院: 2例,新宿イーストサイドスクエアたけうち内科: 2例
    •以下は1例ずつ:自治医科大学さいたま医療センター,東京医科大学,東京女子医科大学,JCHO新宿メディカルセンター,関東中央病院,心臓血管研究所,聖母病院,静岡済生会総合病院,総合東京病院,大久保病院,中野共立病院,長汐病院,都立大久保病院,東京医療センター,東京逓信病院,東京都立広尾病院,東京病院,野田病院,うんのクリニック,おおむら内科循環器クリニック,宮田胃腸内科皮膚科クリニック,新宿しまだ内科クリニック,新宿ヒロクリニック,新宿南リウマチ膠原病クリニック,西新宿整形クリニック,東京リウマチクリニック,八木クリニック,落合パークサイドクリニック,西北診療所,江古田沼袋診療所
    •診療連携について:上記のごとく大学病院や地域の基幹病院からの紹介入院が多く, 退院後は逆紹介を可能な限り行った。
  6. 院内からの紹介入院
    •院内からのコンサルトや転科を積極的に受け入れ、必要に応じて診療を行っている。
    •2023年は、入院患者の 26/286(9.1%)例が他科からの転科もしくはコンサルト症例であった。

外来実績(2023年)

  • 外来総患者数:延べ13,911人
  • 初診患者数:306人
  • 逆紹介患者数:314件(診療報酬上の逆紹介率 30.1%)

国際医療協力

診療科長金子礼志:国際協力機構(JICA)東京での研修員の健康管理に関する助言・指導を行った。

研究

研究所 難治性疾患研究石坂幸人先生との共同研究
国立国際医療研究センター 研究所 難治性疾患研究部 石坂幸人先生, 松永章弘先生らとの共同研究では,新型コロナウイルス(COVID-19)感染後の自己免疫現象の病態解明に向けて, リウマチ・膠原病患者でCOVID-19感染を生じた事例 ならびにCOVID-19感染を契機にリウマチ膠原病様病態を呈した事例の血清をサンプリングし, 血清中における自己抗体の発現を測定した. 財源:AMED新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業 課題名「コロナ後遺症に関連する自己抗体の同定と治療法シーズの導出」.

中央バイオバンクでの製薬協との共同研究(GAPFREE研究)
中央バイオバンク(NCBN)と製薬協との共同研究において, 膠原病科としては免疫・炎症の分野で研究を行った. 財源:AMEDナショナルセンター・バイオバンクネットワークを基盤とする疾患別情報統合データベースを活用した産学官連携による創薬開発研究(研究代表者:NCBN後藤雄一) 課題名「免疫炎症領域のオミックス情報の多層的、疾患横断的解析による層別バイオマーカー、創薬ターゲット等の同定及びその臨床応用を目指した研究」. 本研究は複数年度に及ぶ研究事業であり, 2023年度は一部試料の解析を行った.

教育

  • 勉強会・抄読会:テーマ別勉強会 UpToDate(毎週月曜), 最新論文抄読会(毎週木曜)
  • 病棟総回診:毎週2 回(月・木曜 8:30 ~ 9:00) 
  • チャートラウンド:毎週2 回(月曜 13:30 ~ 15:30 リハビリ科, 医療連携室ソーシャルワーカー, 病棟看護師・師長との合同カンファレンス; 木曜 13:30 ~ 15:00 診療科内スタッフによる週2回目のカンファレンス)
  • 研修医向けクルズス・レジデント向け関節超音波実地指導:適宜

研究会

当科が世話人となっている定例の症例検討会は以下のとおりである。( )内は他の参加施設名
2023年度も前年度と同様,オンライン(Web)ミーティングに移行, もしくは対面開催が難しくなり中止になった研究会もあった。単発の研究会も多くなった。

  1. 東京リウマチ膠原病研究会(順天堂大, 日本医大, 東大, 日大, 東京女子医大,東京医科歯科大)
  2. 東京整形外科内科合同カンファランス(東大リウマチ内科, 東大整形外科, 国立相模原病院, 日赤医療センター)
  3. グリーンライン膠原病セミナー(NTT東日本病院, JR東京総合病院, JCHO東京山手メディカルセンター, JCHO東京新宿メディカルセンター,世田谷リウマチクリニック,新宿リウマチクリニック等)
  4. リウマチ肺研究会(JCHO東京山手メディカルセンター, 東京女子医大, 慶応大、JR 東京総合病院,日赤医療センター, 東大呼吸器内科)
  5. リウマチ・膠原病オレンジラインセミナー(河北総合病院, 東京警察病院, 国立病院機構災害医療センター)
  6. 副都心膠原病カンファレンス(山王病院、国立成育医療研究センター, かおり内科クリニック, 紀尾井町メディカルクリニック, まつだ整形外科・リウマチ科, たかはしクリニック)
  7. リウマチ薬物治療研究会(千葉大学, 済生会習志野病院, 国保松戸市立病院, 成田赤十字病院, 千葉東病院, 下志津病院, 国立国際医療研究センター国府台病院, 亀田総合病院, 順天堂大学浦安病院)