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靴専門外来のよくあるご質問と答え
靴専門外来のよくある質問をまとめています。
参考にしてください。
Q1 靴専門外来とはどのようなものですか?
疾患等により、足のトラブルがあり、歩行、特に靴を履いたときの歩行に障害のある方について、上記に説明したような内容のことを行います。その目的は、さらに障害が悪化することの予防、歩行時の疼痛の軽減、歩行時の身体の各部分への負担の軽減です。足の形そのものが改善してゆくわけではありませんが、筋肉をより効率的に使うことが出来るようになり、歩行時に疼痛が軽減すれば、よりたくさん歩けるようになり、日常生活に役立つばかりではなく、糖尿病などの生活習慣病といった内科疾患にもプラスになります。
Q2 靴をなおせば疼痛や歩きにくさが良くなるのでしょうか?
靴をなおすことは万能ではありません。当外来でも、診察させていただいて、手術をお勧めする場合もあります。また、足部ではなく、膝や股関節、あるいは脊椎に原因のある歩行障害は、必ずしも靴だけでは良くなりません。当外来でも、膝まで、あるいは膝上までの装具を作成する場合もあります。また、体重が重いと負担がかかりますので減量をお勧めする場合、それから筋力増強訓練(体操)をお勧めする場合はしばしばあります。
Q3 受診すると必ず、靴の補正や新しい靴の作成を行うのですか?
わかりやすいように「靴専門外来」と表示していますが、症状によって、靴の作成が不要な場合も多く、靴の選び方指導や、体操、靴の補正などですむ方も少なくありません。あくまでも症状に応じて行います。靴の作成などの費用を要することは、必ずご本人とよくご相談の上で選択します。そのような決定は即時する必要はなく、次回まで考えてきてくださってもちろん結構です。また、ご本人が靴の作成を希望しても、そこまでの医学的な適応がない場合や、作ってもご本人の希望するような効果が期待できない場合には、作成しません。
Q4 どれくらい診察に時間がかかるのでしょうか?
所要時間は長めになります。診察・評価・靴を補正して歩いていただく、さらに感想を聞いて修正、など、待ち時間を含め最低30分、場合により1.5時間近くかかりますのであらかじめご了承ください。また、診療内容によって若干、お呼びする順番が前後することもありますのでご了承ください。ある方に、院内をしばらく歩いていただいている間に別の方に対応する、また、靴補正の作業にはいったら、別の方をお呼びする、など、一部並列して外来を行わせていただいています。ご了承ください。
Q5 一度の診察で済むのでしょうか?
靴の選び方指導のみの方ではそのようなこともあります。しかし、当外来で何らかの補正をした場合には、それをしばらくはいていただいた結果どうなったか、など、責任をもって確認したいので次回外来を予約します。靴を作成する場合には、仮合わせ、完成チェック、と最低3回必要です。
Q6 フットケア外来とはどうちがうのですか?
フットケア外来は糖尿病治療の一環として行われるものです。糖尿病足病変の予防のために糖尿病看護認定看護師によりマンツーマンでの指導が行われます(保険診療。月1回まで。1回30分)自覚症状の有無に関らず糖尿病足病変のリスクのある症例にはお勧めしているものです。
一方、靴専門外来は現時点で靴を履いての歩行に(足の病変による)トラブルを抱えている方の問題解決のための診療です。ですからフットケア外来と靴専門外来両方に該当する方もおられるでしょうし、片方にしか該当しない方もおられると思います。
Q7 受診の際には、どのような靴を履いて来たらいいのでしょうか?
修正できるのは革靴だけ?それともスニーカーだけでしょうか? ご本人が一番歩きやすい靴、ご本人が一番多く履く靴を履いて(持って)きてください)。当外来では、様々な生活の場面で、足に悪い靴を履く事が無いことを目指しています。ですから、ウォーキングシューズではトラブルがないのに、会社には別の革靴を履いていく、という方は、会社での靴をどうするか考えることが主眼になります。作業靴の補正も行っております。ご家庭にいる時間の多い方には、室内履きがいちばん重要な場合もあります。迷った場合には複数お持ちください。しかし、あまり古くなった靴や、もともと形に問題のありすぎる靴には補正が出来ません。また、いつもその靴を履くときと同じ厚さの靴下もご用意ください。
Q8 国立国際医療研究センター病院の、足部には直接関係のない別の科に通院しているのですが、どういった順序で、靴専門外来を受診すればいいですか?
本来、整形外科にかかる必要のある足であれば、まず整形外科にかかってください。一方、すでに整形外科医から経過観察、といわれている場合や、軽い外反母趾の場合、糖尿病による足の場合など、整形外科での診断が不要の場合には、現在かかっている科のドクターから、コンサルテーションシートという青い紹介状を書いてもらい、その科から靴専門外来にパソコンで予約を入れてください。
Q9 国立国際医療研究センター病院にかかったことがないのですが、どういった順序で、靴専門外来を受診すればいいですか?
かかりつけの先生の紹介状があれば、それを持参して、靴専門外来の日にお越しください。当院にかかったことがないと、事前に予約をすることはできません。ただし、事前に、かかりつけ医から紹介状をファックスしていただければ、ID番号を作成して予約を取ることが出来ます。(ファックス予約のシステムについては当院ホームページの総合医療相談室の・医療連携の項をご覧ください)
Q10 紹介状は接骨院など、どこで用意してもよいのでしょうか?
かかりつけの内科の先生か、足のことを診てもらっている整形外科・整骨院のどちらかの紹介状をお願いします。ある整形外科、リウマチ科にかかって何らかの治療中なのに、「内緒で」当科に来てみよう、というのはトラブルのもとです。(医療保険で靴の補正や作成の費用が出ないこともあります。)
貴方の足を診てくれている人に相談してからお越しください。
Q11 特に足部に疾患がないのですが、自分に合った、履きやすい靴を作成する為に、受診してもよいのでしょうか?
わかりやすいように「靴専門外来」と表示していますが、ここで行っているのは、足部の障害に対する診療行為です。疾患(後遺症・変形も含む)のある方のみを対象として行っています。
Q12 生活保護ですが費用はどうなりますか?
外来診療費は医療券でカバーされます。医療上必要な靴型装具や足底板については、所定の手続きを経て、医療券でカバーされます。
Q13 身体障害者手帳がありますが、費用はどうなりますか?
外来診療費は通常の外来と同様です。身体障害者として靴型装具を作ることが認められる(靴型装具が交付される)ためには市区町村役場を通しての手続きが必要ですし、まず、医療保険で装具を作成した経験があり、その装具が必要かつ実用的であることが実証されている必要があります。ですから、初めての方で、医療的観点から装具が必要な方は、まず、医療保険で装具を作成することになります。
Q14 靴などの費用は全て医療保険でカバーされるのですか?
医療保険でカバーされるのは、医療上必要と認められた靴型装具や足底板、装具についてです。個数は原則1組までですので、数多く靴をなおしたい方や、複数の足底板をご希望の場合は、2組目以降は自費になります。足底板は、自費での負担額を抑えられる簡易的なもので対応できる場合もありますので、ご相談ください。また、サポーターについては、医療保険で認められない場合もあります。保険での装具作成には所定の費用がかかりますので、簡単な市販のもので済む場合、試したい場合には、実費を自費で払ったほうが安価な場合もあります。医療保険でカバーされる場合でも、いったんは全額自費で支払いを行い、その後、保険機関から償還払いを受けることになります。
Q15 介護保険ですが費用はどうなりますか?
介護保険では靴や装具に関するサービスはありません。