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特色ある治療
Stage は、病変の深さ ( 深達度 ) と転移の有無・広がりによって決められており、癌の深達度が深いほど転移のリスクが高くなります。
粘膜固有層までの深達度であれば転移のリスクはきわめて低く、内視鏡治療が第一選択とされています。
深達度が粘膜筋板~粘膜下層1までの場合は、転移のリスクが10から20% 出現しますが、80から90% は転移しないと言うことでもあるため、まず内視鏡治療を行うことが多くなっています。
ただし、切除後の評価によって、転移を予防するために外科手術や化学放射線療法が必要と判断されることもあります。
豊富な内視鏡治療症例
積極的に内視鏡切除を行っています。年間30件前後の内視鏡切除例があります。
食道治療チームが独立
食道内視鏡治療チームとして同じスタッフが,ほぼすべての内視鏡治療に携わっています.チーム内での情報共用も十分になされており,迅速な対応が可能です。
治療困難例にも対応
部位的に手技が困難な食道入口部の症例や放射線照射後の再発症例,または異時性多発症例における瘢痕合併症例なども積極的に治療を行っております
MDT カンファレンス
MDT カンファレンスにおける治療方針が重要と考えています.また,消化器内視鏡部門においても,さらに詳しく検討を加えています.
栄養管理
狭窄による物理的な通過障害や放射線照射による副作用に伴う摂食不良に対しては,治療前より栄養補給ルートとしての内視鏡的胃瘻造設を積極的に行っております.
外科治療
食道がんに対する外科手術は7から8時間必要な、大きな侵襲を伴う手術です。
最近では、手術手技、手術器具の進歩、手術前診断の精度の向上、麻酔管理の進歩、術後の鎮痛薬や他の薬の進歩、術前術後の栄養管理の向上等により、安全に行えるようになっております。
多数の全身合併症症例
種々の全身合併症を有する症例が多いのが当科の特徴です。
まだまだ豊富とはいえませんが、全症例でみると年間40から60例ほどが当院を受診されています。年間10から15例の食道切除例があります。件数は増加してきています。
食道外科が独立
2013年9月より食道外科が新設され、山田医師ががん研有明病院消化器センターから赴任しました。
外科、内科チームが独立しており、常に同じスタッフがすべての食道がんの手術に参加しています。
その結果、スタッフの症例経験も豊富となり、また、スタッフ全員がすべての患者さんを詳細に把握することができ、迅速な対応も可能です。
食道内視鏡治療チームとして同じスタッフが、ほぼすべての内視鏡治療に携わっています。チーム内での情報共用も十分になされており、迅速な対応が可能です。
胸腔鏡手術の導入を行っています
積極的に胸腔鏡手術を導入しています。現在腹臥位での胸腔鏡手術を行っています。
他院で治療困難といわれた食道がんにも対応します
種々の全身合併症があり、手術が困難と予想される食道がん、頭頸部がんの合併に対する同時、異時の手術、抗がん剤と放射線照射治療後の再発、遺残例などに対する外科手術も積極的に治療を行っています。内科とも適宜相談しながら対処しています。
MDTカンファレンス
患者さんの治療方針をカンファレンス(MDT カンファ:内視鏡医、外科医、腫瘍内科医、放射線治療医による合同カンファレンス)で決定します。また、治療方針が決まった後も、それぞれの科のカンファレンスにて更に治療内容を検討します
栄養管理
手術前に免疫力を強化する栄養剤を、手術後は腸ろうチューブから栄養剤を投与します。入院中は院内栄養サポートチーム(NST) が介入しています。
退院後もしばらく栄養剤投与を併用することで、手術直後の過度な体重減少、体力低下を防ぎます。
化学/化学放射線治療
年齢や心疾患など他の病気で手術ができない場合にも放射線治療が行われています。
また食道の狭窄が強く、食事がとれない場合には、症状の改善を目的に放射線治療を行う場合もあります。おおよその治療期間は 5-8 週です。
タバコは治療の効果が低下する可能性があるため、放射線治療中・治療後も禁煙を心がけてください。
豊富な治療経験
年間20から30件前後の治療経験があります。
消化管化学療法チームとして独立
化学療法を専門とした腫瘍内科医が担当しております。チーム内での情報共用も十分になされており,緊急時にも迅速な対応が可能です。放射線照射は放射線治療科医師と連携して行っています。
高い安全性
薬剤投与に対して、レジメンの登録制、薬剤師、医師、看護師によるダブルチェックが十分になされており、安全に行われています。また副作用チェックも頻回に評価を行い、迅速に対処しています。
MDTカンファレンス
食道チームだけではなく、治療中の副作用や効果判定に対して、腫瘍内科医でのカンファレンスでさらに細かい検討を加え対処しています。
栄養管理
通過障害や副作用に伴う摂食不良に対しては,治療前より栄養補給ルートとしての内視鏡的胃瘻造設を内視鏡医と緊密に連絡をとりながら行っております。
緩和治療
高度に進行して上記のような治療の適応が厳しい場合、また合併症(年齢、心臓、肺、その他の臓器に問題がある場合)が重度で通常の治療に耐えられないと判断した場合などは緩和ケアを中心とした治療をしていきます。
もちろんがんに対する治療途中でも緩和ケアや地元施設とも協力して、安心して治療ができるように、また困った時に対処できるように取りはからいます。