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ISO15189
臨床検査室の国際規格であるISO 15189の認定を取得しました。ISO 15189は、臨床検査室の質と能力を向上させるために必要な様々な要求事項により規定されており、 その要求事項は、品質管理上のものと技術管理上のものとに大別されます。
診療にとって臨床検査は必要不可欠なものであり、医師は臨床検査データを用いて日々重要な判断を下しています。 臨床検査室の業務はその大部分がブラックボックス化されているため、このような第三者機関の評価を受けることにより、 その検査室が有する質と能力の客観的な評価が可能になります。 患者さんに安心・安全で質の高い医療を提供するためには、質が担保された臨床検査データの存在が必要不可欠ですので、 今回の認定取得は大変意義深いものです。
当検査部門の認定番号は「RML00950」であり、これは国内で95番目に認定されたことを表しています。 我が国はISO 15189の取得に関しては後進国であり、全国に存在する3,209の検査室のうち、 わずか95の検査室(2.9パーセント)しか取得しておらず、また、取得しても継続が困難になる検査室も存在するため、 現時点では85の検査室が認定されているに過ぎません。
これは取得のみならず、 継続、維持にもコストを要することやその割に診療報酬上のメリットが無いなど、 費用対効果の面から足踏みをしている病院が多いからではないかと推測されます。 また、通常の業務にプラスして、非常に多くのISO認定関連業務が加わることにより、 マンパワー不足を来してしまうという面も、取得が思うように伸びていない一因ではないかと考えられます。
今般、認定取得を果たすことができましたが、 ISO 15189にとっては、あくまでもスタート地点に過ぎません。 4年後の更新審査までの間に2回のサーベイランス受審を控えており、 ほぼ毎年、審査があると言っても過言ではありません。 職員一丸となって、さらに精進して参ります。