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ごあいさつ
平成29年4月1日に国立国際医療研究センター整形外科に人工関節センターが設立されました。整形外科診療科長の桂川陽三が人工関節センター長を兼任いたします。桂川センター長は東京大学整形外科膝関節診療グループに所属し、平成9年に国立国際医療研究センターに赴任して以来、2千件を超える多くの人工関節手術を手掛けてまいりました。平成24年に整形外科診療科長に昇任してからは、専ら人工膝関節置換術を行い、もう一人の人工関節専門である齊藤貴志医師が筋腱切離を行わない人工股関節置換術(仰臥位前側方進入法)を行っており、より多くの患者さんのお役に立てるよう努めています。
よりよい人工関節手術を目指して、早くからMIS(最小侵襲)手術を取り入れ、トラネキサム酸の使用により輸血の必要性を最小限とし、複数の鎮痛薬や麻酔薬を組み合わせたマルチモーダル法により手術後の痛みを劇的に減少させ、最新の吸収性縫合糸によって、手術の傷がより目立たなくなり、特に女性の患者さんには喜ばれています。膝関節では、両側同時手術も行っており、入院日数や費用など患者さんの負担をできる限り軽減できるように努めています。
最新の技術や情報を吸収するために、毎年、国内・海外の人工関節専門病院を訪問して優れた技術を取得し、国際学会にも参加して情報収集しています。他にない特色として、桂川センター長が理事長を務める人工関節患者の会、三土会があります。「すべての人に痛みのない生活を」を合言葉に、隔月に一回、国立国際医療研究センター内で集会を行い、医療者と患者との相互理解を深める努力をしています。詳しくは三土会ホームページをご覧ください。
地域連携にも力を入れており、近隣の医師会に限らず、時には遠方からご紹介を頂くこともあります。合併症のある患者さんや再置換など難度の高い症例まで、幅広く対応し、治療が一段落したら逆紹介を原則としています。今後も連携して頂ける先生方、患者さんとの交流を大切にしながら、よりよい手術ができるよう努めていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。