トップページ > 診療科・部門 > 部門 > 放射線診療部門 > スタッフ報告 > 学会・学術報告
学会・学術報告
ECR(European Society of Radiology)参加報告
オーストリアのウィーンで開催されたECR(会期:2018年2月28日から3月5日)に参加させて頂きました。今回、私自身初めての国際学会ということもあり、日本の学会との違いなど思うことがたくさんありました。
今回、特に印象に残っていることは三つあります。一つ目は、発表時間に対してディスカッション時間が長く設けられている事です。ほとんどの発表でオーディエンスからの質問があり、日本の学会よりも発表者との交流が活発であると感じました。 二つ目は、最新の情報を知る機会が多い事です。研究段階の情報や、日本では承認の下りていない機器を見る事ができ、とても新鮮に感じました。最後は発表者や参加者に対してのおもてなしの心を感じました。会場では無料でウィーンのチョコレートやりんご、ミネラルウォータが配られており歓迎する気持ちを感じました。
本学会を通して、次回は演者として参加してみたいと強く感じました。これまでは、国際学会に参加するという想像に至らず、英語での発表は不可能に感じていました。しかし、会場では英語が堪能でなくても一生懸命発表していた日本人の方もおり、世界中から多くの研究者が参加していました。改めて、研究の取り組みと、英語の必要性を再認識する事が出来る学会参加となりました。 今学会で学んだことを今後の技師活動や後輩指導にも活かし、精進していきたいと思います。
最後に、本学会の参加にあたり協力して下さった職場の皆様に感謝申し上げます。
筆者:山根
箱根山奨励賞を受賞して
私の研究は, 肝臓内に蓄積された脂肪量をX線CT検査によって, 脂肪密度を
原理的に演算することを可能としました。
本成果は脂肪を含む生体疾患(脂肪肝等)について, 外科的侵襲性を伴わない
進行度診断への基礎を提供しました。 診療放射線技師は医学と工学の中間に
位置し, 最新技術を臨床現場に普及させる為の「橋渡し役」として,
その責務を担っています。当科からは国際会議や論文投稿を始め,
あらゆる仕事をご支援頂いています. 心置きなくこのような研究が出来るのも,
共に働くスタッフの協力と尽力があってのものと深く感謝しています。
今後一層, 仕事に邁進する所存でございます。併せまして, 後輩指導や
センターが掲げる中期計画ミッションのクリアに寄与できるよう, 情報収集, 発信を心がけたいです。
AAPM(American Association of Physicists in Medicine)57th Annual Meeting &Exhibition
2015年7月12日から7月16日にアメリカ・アナハイムコンベンションセンターにおいて開催された AAPM (米国医学物理学会) 57th Annual Meeting & Exhibitionに演題発表のため参加させて頂きました。
アナハイムコンベンションセンターはアメリカロサンゼルス空港より車で1時間程のところにあり、カリフォルニアディズニーランドの向かいに位置する大きな会議場です。周辺の治安が良く、スーパーやコンビニ、レストランなどもありとても安心で便利な街でした。
さて、私は "Impact of the tumor location to deformable image registration" という演題についてポスター発表を行ってきました。現在放射線治療で画像変形処理技術の活用がなされています。適応範囲は広く、様々な部方針イメージ位、用途に対応方針イメージしています。肺領域への適応も行われており、症例によっては画像変形精度が著しく悪化することなどが報告されていますが、その原因が明らかになっていない項目も存在します。本研究では肺領域に対する画像変形精度について、腫瘍サイズや移動量、位置の違いによる影響を明らかにしました。質疑応答の時間では、
興方針イメージ味を持っていただいた聴講者から何点か質問を受け、今後の研究の参考にしたいと考えております。その他、3演題についても共同研究者として参加させて頂きました。自身の発表以外では、類似課題研究者の演題発表は勉強になり、刺激を受けることができました。中でも、間もなく発表になる AAPM TG-132 の内容に関するシンポジウムでは、臨床使用における品質管理の点で標準を知ることができました。機器展示では110社を超えるメーカーの出展があり、当院で日常使用しているソフトウェアの最新バージョンの詳細情報が収集でき、大きな収穫となりました。また、学会以外でも4D-CT画像から肺機能画像を作成する研究が世界で進められており、その研究者が集まりワー方針イメージクショップが開催されました。そこに参加させていただき、世界でもこの分野をリードする方々の最新の研究動向などを聴講し、大変勉強になりました。ある施設では肺機能画像を用いた放射線治療の臨床実施が行われているという報告もありました。
学会参加会期を通じ、研究に関して沢山の収穫を得ることができ、また様々な人との出会いや再会があり、とても貴重な経験となりました。不在の間、日常業務などで大変迷惑をかけてしまった放射線治療科の皆様並びに、放射線診療部門の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。
診療放射線技師 放射線治療担当
菅原