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ベトナム体験記

国立国際医療研究センター病院 脳神経外科 医員 井上 雅人

手術室の風景
手術室の風景。左が筆者

2007年10月27日から2007年11月25日までレジデント交換プログラムによりベトナム社会主義共和国ホーチミン市チョウライ病院、脳神経外科に臨床留学の機会をいただいた。1ヶ月間での目的は以下の3点であった。

  1. 頭部外傷患者を中心に脳神経外科患者に対する手術治療の見学、実践
  2. 頭部外傷患者登録システム実施状況の確認
  3. Health Information and Research Surveyのアンケートの実施

目的1については、月曜から金曜までの平日は定時の手術を毎日できる限り見学、参加し、さらにできる限り当直にも参加し、緊急手術の術者、助手として手術治療に参加した。約4週間の間で実際に参加した総手術件数は51件となり、うち術者としては15件程度を行った。術者として行った手術はすべて頭部外傷患者の手術である。日本での術式と大きくは変わらないが手術器具や細かいところでの違いに戸惑いはあったが、違う環境での手術を経験することが出来、今後に生かせると感じている。助手として参加した手術は脳腫瘍や脳膿瘍から、脊椎腫瘍、脊椎椎間板疾患など脳神経外科全般の手術となった。(2005年から2006年にかけて1年間同病院に滞在していたため、大きな問題は感じなかった)

2、3については原医長の研究の一環であった。現在もプロジェクトは継続中であり、レジデントを終了した現在もベトナムに短期間渡航し、日常業務とは別に仕事を行っている。

病院としてこのような交換留学制度を確立しており、毎年必ず医師のやり取りをしているということはこの病院の大きな特徴であり魅力と感じる。また、スタッフとして残ったときにも、途上国との仕事に携われることも当センターならではの仕事と思う。