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肝胆膵外科
手術シーン
集合写真
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はじめに

集合写真肝胆膵グループは、膵がん、胆道がん(胆嚢がん・胆管がん)、肝がん(肝細胞がん、胆管細胞がん、転移性肝がん)などの肝胆膵の悪性腫瘍から肝胆膵領域の良性腫瘍、胆石症・胆嚢ポリープ、急性胆嚢炎、鼠経ヘルニアや腹壁ヘルニアまで広い疾患の手術を担当しています。

対象とする疾患

  • 原発性肝癌(肝細胞癌・胆管細胞癌)には、腫瘍を十分に切除し、かつ安全に切除を行うため、系統的肝切除を基本としています。
  • 転移性肝癌に対しても、積極的な切除を行い、大腸癌の肝転移、胃癌肝転移、神経内分泌腫瘍(NET)の肝転移など、幅広い疾患の肝転移を対象に治療を行っています。
  • 近年症例数の増加傾向にある膵臓がんに対しても、切除可能な症例は積極的に切除を行いった後の抗がん剤治療を、高度に進行した症例には消化器内科との連携のもと、先行して抗がん剤治療を行った後の切除を行っています。
  • 胆道がん(胆嚢がん・胆管がん)の手術も積極的に行い、広範囲に進展した場合は肝切除を同時に行う膵頭十二指腸切除や、経皮経肝門脈枝塞栓術の後の広範囲肝切除を行っています。
  • 膵神経内分泌腫瘍に対しては、核出術から腹腔鏡手術、膵頭十二指腸切除手術まで、病変の位置と広がりに応じた適切な手術を行っています。
  • 膵頭移植グループと連携し、慢性膵炎に対する膵臓全摘+自家膵頭移植も行っています。
  • 鼠経ヘルニアに対しては、病変の状態ならびに患者様の希望に応じて、腹腔鏡手術、小切開手術どちらも選択して頂けます。
  • 胆石症、胆嚢ポリープ、急性胆嚢炎に対しては腹腔鏡手術を基本とし、積極的に緊急腹腔鏡下胆嚢摘出術も行っています。

特色のある治療

肝胆膵外科グループは大きく6つの治療法をベースに患者さんに最適な治療を行っています

  1. 安全確実な肝切除:肝機能と腫瘍の部位に応じた安全な肝切除範囲を評価し、かつ術中超音波検査やICG蛍光法を組み合わせた確実な肝切除を行っています。
  2. 過不足のないがんの手術:がんの治療の最大の目的は残さずに切除することです。肝胆膵グループでは消化器内科グループとの連携し、病変の範囲を確実に診断し過不足のない手術を目指しています。胆管がんや転移性肝がん、原発性肝がんで広範囲の肝切除が必要な場合は放射線科と連携し、術前に経皮経肝門脈枝塞栓術を行って残る肝臓を大きくした後に安全な肝切除を行っています。
  3. 他チームとの連携:消化器内科、放射線科、病理部とのカンファレンス、大腸癌や胃癌肝転移の治療では下部消化管グループ、上部消化管グループも含めたmultidisciplinary team(MDT)カンファレンスで、適切な治療方針を決定します。
  4. 術前・術後の抗がん剤治療:肝胆膵領域の疾患には悪性度の高い疾患が多く、大腸癌や胃癌の多発肝転移、高度進行膵癌などでは抗がん剤治療を先行させた後の手術を、切除可能膵癌や胆管癌では手術後の抗がん剤治療を行います。
  5. 腹腔鏡手術:悪性度の低い疾患や腹腔鏡で確実に切除できる位置にある悪性肝・膵疾患に対しては、積極的に腹腔鏡手術を行っています。
  6. 安全な腹腔鏡下胆嚢摘出術:ICG蛍光胆道造影を用いて、安全に腹腔鏡下に胆嚢摘出術を行っています。
  7. ヘルニア疾患の適切な術式の選択:ヘルニアの大きさや部位、患者さんの体力や希望に応じた術式で手術を行います(腹腔鏡手術、小切開手術)。

おしらせ

  • 2023年4月25日  切除不能神経内分泌腫瘍に対するペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)開始のお知らせ

  • 2022年3月31日にニューヨークで開催されたIHPBA 世界会議(World Congress)で、NCGMの國土典宏理事長がIHPBAの理事長として開会の挨拶(Presidential Address)を行いました。

    IHPBA(International Hepato-Pancreato-Biliary Association)は、今年で創立28年を迎え、3000名を超える会員を擁する、世界最大の肝胆膵外科系国際学会です。國土理事長は、2021年1月にこのIHPBAのPresident(理事長)に選任されています。

    このスピーチは、以下からご視聴いただけます。是非ご覧ください 。(スピーチは英語で行われました。)

  • 2020年12月11日に國土典宏理事長による「肝臓がん」メディカルノートウェビナーが開催されました。動画はこちらからご覧いただけます。
  • 2021年8月22日、「肝臓がんの手術治療と薬物療法」について、竹村信行肝胆膵外科医長・診療科長と池田公史国立がん研究センター東病院肝胆膵内科科長が講演しました。(ご参考