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2021年 ザンビア共和国国際展開推進事業
2021年 医療技術等国際展開推進事業(ザンビア共和国CT画像診断検査技術水準均てん化事業)
事業概要
ザンビア国におけるCT撮影技術水準の向上と首都ルサカのみではなく、地方都市リビングストンにある病院も対象に研修を行うことで国内のCT撮影技術の均てん化を目的としました。
研修概要
○研修期間
2021年8月から2月 毎月1度開催
○研修対象
ザンビア大学医学部附属教育病院(ルサカ)
リビングストン総合病院(リビングストン)
○研修内容
- 患者接遇について
- CTスキャンパラメータの設定方法
- CT造影剤によるアナフィラキシーショックが生じた場合の対処方法
- CT被ばく線量評価について
- 冠動脈CTの撮影と画像処理について
- 低管電圧撮影の有用性と注意点
事業内容と活動内容
ザンビア大学医学部付属教育病院(UTH)に対しては平成29年度から技術支援を開始していましたが、今年度は研修対象を、同州の中心的な都市であるリビングストンのリビングストン総合病院に拡大しました。
UTHを起点としてリビングストン総合病院への技術指導を行い、医療従事者のCT撮影技術水準を向上させるとともに、首都1病院―地方1 病院間の放射線技師ネットワークを構築し、相互自主勉強会等を推進することによって、研修地域2州で医療水準の均てん化を図ることができました。
また、研修前後にテストを行った結果、正答率が13.7%向上し、CT撮影技術に対する知識の向上が伺えました。
提言等
オンラインのみでの研修に対して当初は不安視されることも多くありましたが、現地研修よりも多くの医療従事者に参加していただけるという強みを見出すことができました。
ザンビア国に質の高い医療技術が均てん化すれば、周辺国の患者も多く利用できるようになり、病院の検査収入増加が期待されます。 今後、病院間ネットワークを構築し、医療分野の日本製品と技術の展開推進の中核となることも目指していきたいです。
また、平成29年度より進めていた「冠動脈CTガイドライン」の”Technology guidelines for coronary computed tomographic angiography in Zambia ver. 1.0 “が国の臨床ガイドラインとして保健省に認証されました。本事業の成果がザンビア国に形として残り承認されたことでザンビア国全体の医療の発展に長く寄与できると考えています。
今後も当院とUTHが固い絆で結ばれ、ザンビアを始めアフリカ諸国の患者さんに貢献できるように交流を続けていきたいと思います。