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治療後の「こころ」や「暮らし」のこと

がん治療の経験は、からだだけでなくこころや暮らしに影響を与える可能性があります。治療中は目の前の出来事への対処に精一杯で、自身のこころの変化に気づけていなかったのが、治療が終わって落ち着いてから不安になったり不調になってしまう場合もあります。また、学業や仕事への影響、お金のこと、人間関係の変化、性機能、妊孕性(妊娠する力)などに関する悩みも出てくるかもしれません。不安や悩みをひとりで抱えず、病院で医療スタッフ、相談窓口などに相談してみるとよいかもしれません。患者家族会などで同じ病気を経験した仲間(ピア)と話をしてみたりするのもひとつの方法です。最近ではオンラインのピアサポートを運営している患者会もあるようです。ご自身に合った対処や相談のスタイルを見つけていきましょう。

不安や抑うつ

こころへの影響はからだに現れないことも多く、自分では気づきにくいこともありますが、乳がん経験者のうち約20%の方が抑うつを経験しているといわれています。不安が強かったり、気分が沈みがちだったりする場合、専門家による治療が必要な場合がありますので、我慢せずに医療スタッフに相談してみましょう。

性のこと

がん治療後の性の問題は、治療の副作用による性腺機能の変化、アピアランスの変化、そしてそれらに起因する人間関係の変化、などさまざまな側面を含んでいます。
性機能の変化に関する研究によると、若年女性のがん経験者の3人に2人が性機能障害を経験していると報告されています。例えば、セックスへの関心がなくなる、オーガニズムに達することが難しい、性生活における満足度が低下する、外陰部の不快感や膣の乾燥など、その経験は多岐に渡ります。性は生活の中の大切な一部です。話しにくいことかもしれませんが、困りごとがあれば専門の相談窓口もありますので、相談してみてもよいかもしれません。

こちらのサイトもぜひご覧ください。
 認定NPO法人キャンサーネットジャパン もっと知ってほしいがんと生活のこと
 https://www.cancernet.jp/seikatsu/

  参考資料:Asian Pac J Cancer Prev. 2013; 14(4): 2649-56.
       CA Cancer J Clin. 2016 Jan-Feb; 66(1): 43-73.