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先進医療

新しい医療技術のうち、厚生労働省の先進医療会議において安全性、倫理性、有効性などを審査し、厚生労働大臣より承認された新技術で、一定の条件を満たす病院で実施されます。これは、保険承認の前段階と考えられており、適応も施設も実施方法も限定された治験に準ずる臨床研究です。 承認を得た先進医療は、保険診療との混合診療が可能になります。また、包括医療からもはずれます。

すでに終了した先進医療

ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)

適応症

片側のヘルペス性角膜内皮炎又はヘルペス性虹彩炎が疑われる患者様の中で、角膜の裏側に沈着物がみられるか、眼圧の上昇がみられる方。あるいは網膜に壊死病巣を有する眼底疾患(急性網膜壊死、サイトメガロウイルス網膜炎又は進行性網膜外層壊死が疑われるものに限ります) を有する方が対象となります。

概要

ウイルスは角膜内皮炎、ぶどう膜炎などを生じることが知られており、急激な経過を取り失明に至るケースもあります。ウイルスは、それぞれ有効な薬が異なるため、正確かつ迅速な診断法が必要です。診断には、注射器や手術で得た眼の中の液などを用いますが、目は小さいので取れる量は微量です。今までの検査方法は検査に時間がかかり、1-3種類のウイルスしか検査できませんでした。2013年度に始まった新しい診断方法(ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法))は、検体の採取量・患者さんへの負担は従来の方法と同じで、わずかな検体でも様々なウイルスについて一度に短時間で診断ができるため、原因ウイルスを特定しやすくなり早期治療につながります。

実施診療科

眼科

自家膵島移植術

適応症

慢性膵炎(疼痛を伴うものであって、従来の治療法に抵抗性を有するものに限る。)又は膵動静脈奇形(従来の治療法に抵抗性を有するものに限る。)

概要

痛みを伴う慢性膵炎に対する治療として、従来から痛みの原因となっている膵臓を手術で取り除く方法(膵切除術)があります。多くの例で痛みが改善しますが、膵臓を切除すると膵臓内にあるインスリンを分泌する膵島も無くなるので、糖尿病になってしまいます。 そこで、膵切除後の糖尿病を防止もしくは軽減する目的で、「自家膵島移植」を行うという治療があります。これは、膵臓を切除した後に、切除した膵臓から血糖値のコントロールに必要な膵島のみを取り出して、ご自身の肝臓内に移植する(体に戻す)という治療法です。 また、慢性膵炎以外では膵動静脈奇形という稀な疾患でも膵切除が適応になる場合があります。 このように、慢性膵炎および膵動静脈奇形を対象として、膵全摘術とともに先進医療である自家膵島移植を臨床試験として行い、その有効性と安全性の評価を行います。膵炎が起こらなくなり、痛みが改善し、かつ糖尿病にならない、または糖尿病がより軽症ですむ効果が見込まれます。

実施診療科

肝胆膵外科膵島移植企業連携プロジェクト

子宮内膜刺激術

適応症

不妊症(卵管性不妊、男性不妊、機能性不妊又は一般不妊治療が無効であるものに限る。)

概要

子宮内膜刺激胚移植法(SEET法; Stimulation of Endometrium- Embryo Transfer)とも呼ばれる方法です。受精卵を培養した際に用いた培養液には着床を促す因子が分泌されていると考えられています。この培養液を胚移植前に子宮内に注入することで子宮内膜を刺激し、胚の着床に適した子宮内環境を移植前に作ることを期待しています。凍結融解胚移植(胚盤胞移植)の際に凍結保存しておいた上記培養液を注入し、2~3日後に凍結胚を融解して移植します。

実施診療科

産婦人科

子宮内膜擦過術

適応症

不妊症(卵管性不妊、男性不妊、機能性不妊又は一般不妊治療が無効であるものであって、これまで反復して着床又は妊娠に至っていない患者に係るものに限る。)

概要

生殖補助医療で2回以上良好胚を移植しているにもかかわらず妊娠しない、原因不明の着床不全症例を対象とする。胚移植を行う予定の前の周期に子宮内膜細胞診の器具を用いて子宮内をスクラッチして、次の周期に胚移植を行う。前周期に傷つけた子宮内膜が修復する過程で受精卵(胚)の子宮内膜への接着が促進され、着床・妊娠率の改善につながるのではないかと考えられている。

実施診療科

産婦人科