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靴の選び方

靴の選び方:一般的なご注意

ここでは、一般的な、靴店での靴の選び方をご説明しています。
特に変形に対応したのではない、どなたにも共通するご説明です。

まず、24センチメートルとか、3Eなどの表示は、参考にする程度に留めましょう。ご自分で履いてみて足にいいと思ったものを選ぶことです。同じサイズでも、メーカー、底の形、デザイン、ふくらみかた、などによって履いたときの足とのフィッティングはかなり異なります。

既成靴は、木型という型を元に作られています。ワイシャツでも、S・M・Lなどの簡単な区別のほかに、Y体やAB体などといった型があるように、靴のメーカーも、それぞれ木型を元に、靴を作っています。ですから、その木型があなたの足の形に近ければ、靴は合いやすく、木型自体があなたの足とかけ離れていれば、どんなに「足にいい靴」と銘打っていても「あなたの」足には合いません。同じメーカーの靴でも、木型が異なれば、履き心地は異なります。

シューフィッターと言う資格をもった店員がいても、その人があるメーカーの店員である限り、その店のバリエーションの中で、足にあったものを選んでくれるのが限界で、「当店にはあなたの足に合うものはありません」とはなかなか言ってくれません。

ですから、できれば、複数の店からあなたの足に合う靴を選べる環境(デパートなど)の方がお勧めです。見かけが似ているのに、履きやすい靴と痛い靴があったときは、いいチャンスだと思って、両者を丁寧に比べてみましょう。幅、形、底の柔らかさ、かかとの高さ、つま先の形、横から見たときの靴の高さ(足が入るスペースの容量)縫い目がちょうど外反母趾にあたっているかどうか、など、足に合っている靴と合わない靴にはそれなりの理由があります。比較した結果、どんなところが自分のフィッティングの重要なポイントなのかがわかれば、次の靴選びに無駄が少なくなります。

実際に靴を履いてみたときには、「足首周りやかかと部分はフィットして、足の先は余裕がある靴」が基本です。ゆとりの大きい靴で、かかとや甲の部分のフィットが悪ければ、歩いている間に足が靴の中で前にすすんでしまい、結局、趾の爪がぶつかったり、外反母趾のところがぶつかって痛くなったりします。

基本的に、かかとの高すぎる靴は良くありませんし、甲が広く露出するパンプスは、長く歩くためのものではありません。

重い靴、軽い靴、底の硬い靴、底の柔らかい靴、などについては、好みや習慣、歩き方の癖もあるので、どちらがいいとは一概に言えません。一般的に、今までの習慣とかけ離れたものにすぐに慣れるのはたいへんです。靴は足にあっていれば「軽く」感じるものですし、軽すぎる靴は、足をしっかり支える機能が少ないことがしばしばあり、長距離歩く際には不向きなことがあります。

靴店で試着したときに、踵の周囲が硬いな、という程度のきつさであれば、家に帰ってきて履きこんでいくうちに慣れることがあります。しかし、外反母趾の部分や、つま先がきつい靴は、履いていてもけっして良くはなりません。

靴店で履いてみて不安のあるときに購入して、結局足に合わずに履かなければその靴は無駄になります。こんなに試着して悪いから、有名な店だから、という理由で高い買い物をしないようにしましょう。