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診療実績

概要(2021年度)

2021年度の新入院患者総数は409名(前年度355名)でした。入院患者に占める救急搬送症例の割合は78%で、入院中死亡例は16例(3.9%)で、剖検3例でした。

入院症例の疾患別解析では、脳梗塞・TIA 211例(51.5%)、痙攣・てんかん95例(23.3%)、眩暈症例(脳血管障害以外)13例、髄膜炎・脳炎16例、多発性硬化症・NMO、重症筋無力症などの神経免疫疾患 16例、パーキンソニズム16例、末梢神経障害3例、筋疾患2例、その他 37例です。

脳梗塞入院症例のうち、血栓溶解療法は9例で施行し、単独施行は4例、脳神経外科にて実施された脳梗塞急性期血管内治療と併用例は5例ありました。

脳梗塞入院症例の病型分類は、ラクナ梗塞 29例(14%)、アテローム血栓性脳梗塞78例(37%)、アテローム血栓性脳塞栓症24例(11%)、心原性脳塞栓症54例(26%)、一過性脳虚血発作(またはその疑い)19例(9%)、椎骨動脈解離1例、Trousseau症候群3例、脊髄梗塞1例、病型不明脳梗塞1例、脳出血1例でした(下図)。

コロナ禍であり、遠方からの救急搬送例も目立ちました。

脳梗塞入院

図1

外来診療は、コロナ禍の影響で新患患者が少ない傾向にありました。当院に来院せずに電話診療を行い、FAXにて処方箋を自宅に郵送したり、薬局にFAXしたりすることにより後日薬を取りに行っていただくことも多くありました。

救急診療については、例年通り日勤帯は救急当番を置き対応、夜間・休日の神経系当直を脳神経外科と2科で担当し、SCU当直も分担しています。2022年3月からSCUが6床から9床に増床しました。東京都脳卒中急性期医療機関に認定されており、救急科・脳神経外科と連携して対応しています。

脳神経内科が実施、もしくは診断・報告書作成を分担している生理検査には、頸動脈超音波検査、脳波検査、筋電図・神経伝導検査、誘発電位検査があります。こちらも例年通り、レジデントと共に担当しました。

剖検症例のBrain Cuttingにおいても病理部門による検索に参加・所見記録を担っています。

院内カンファランスは、例年同様脳神経外科と合同のStroke Conference(毎週)、リハビリカンファ(毎週)、Neuro-Radiological Conference(月1回)を行っています。

院外でのカンファランス・研究会としては、複数のフォーラムや連携の会が開催されましたが、コロナ禍のためにほとんどの会がWebでの開催となりました。

国際医療協力

今まで当院脳神経外科、リハビリテーション科、看護部が行っていた医療技術等国際展開推進事業に、2021年度から当科も参入し、合同でベトナム・ハノイ市にあるBach Mai Hospitalの脳卒中センターとWeb会議を行いました。

2022年1月13日には新井がStroke Lectureにて講演しました。2022年春からは同院の神経内科スタッフとともに月1回程度の脳卒中カンファランスを開催し、親睦を深めることになっています。