メニューにジャンプコンテンツにジャンプ

トップページ > 診療科・部門 > 診療科(外科系) > 脳神経外科 > 診療のご案内

診療のご案内

主要疾患の治療について

脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血

患者さんの搬入後迅速に検査を施行し、状態が許す限り72時間以内の早期外科手術(開頭クリッピング術)を実施しています(通常は、24時間以内に手術を施行いたします。)。また、症例によっては血管内手術を第一選択としています。

脳出血

従来の外科手術(開頭血腫除去)のほか、ニューロナビゲーション システムを用いた手術方法や定位的血腫吸引術などで低侵襲下の手術も行い、機能予後の改善に努めています。

脳腫瘍

悪性脳腫瘍に関しては、外科手術および放射線治療と化学療法の特徴を組み合わせ、さらに患者さん及び御家族の意見を最大限に尊重した治療を行い、QOLの向上に努めています。

一方、良性腫瘍は全摘を目指しますが、新たな神経症状を出さぬように充分配慮しています。 直径3センチメートル以下の聴神経腫瘍や転移性脳腫瘍および動静脈奇形においては 、X -ナイフ(定位的放射線治療)による治療を行い翌日退院を実施しています。過去10年間に約80例の実績があります。

1998年には、全身に応用可能で、呼吸同期性のマイクロトロンによる定位的がん治療装置が当院で世界で初めて開発されました。以後、本機による治療を実施しています。放射線治療の生物学的観察から殺細胞効果と分裂遅延効果の二つを確認しており、後者については良性腫瘍にも著しく、当院では良性腫瘍に対しても放射線治療を積極的に取り入れて、患者さんのQOLの確保に効果をあげています。

頸髄・頸椎疾患

四肢の痺れや運動麻痺の患者さんに対し、MRIなどで精査ののち、外科手術に踏み切っています。手術用顕微鏡を用いた前方除圧固定術や椎弓板切除術を原則とし、良好な結果を得ています。過去35年間に約500例の実績があります。

特に当科においては、1968年より頸髄疾患の神経学的臨床研究を続けており、世に先駆けてガスミエログラフィを広めました。さらに手術方法の改善と神経学的研究を重ね今日に至っております。近年自律神経機能との関連を鋭意解明中です。

特発性水頭症

高齢者のふらつきや歩行困難、失禁、見当識障害などは単に加齢によるものと思われがちですが、精査により本疾患によることが少なからず認められます。厳密な神経学的検査を施行し、適応があれば積極的に手術(髄液シャント術)を施行しており、良好な結果を得ています。

頭部外傷

交通事故や転倒転落など不慮の事故により生じた急性硬膜下血腫、脳挫傷、硬膜外血腫などの患者さんに対し、迅速に手術可能な状況を整え救命率の向上に努めています。高齢者に多く見られる慢性硬膜下血腫の患者さんに対しては、原則としてクリニカルパスを用い、手術を含め8日前後での退院を目指し、QOLの向上に努めています。

その他

原因が何であれ、中枢神経系の障害により運動麻痺や高次機能障害を生じた患者さんに対しては、リハビリ専門医による診察を入院後早期に行い、リハビリを直ちに開始します。そして当科での治療が終了次第速やかに適切なリハビリ専門病院へ転院できるよう配慮いたします。