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ネパール地震に対する国際緊急援助隊医療チームに当センター看護師が参加しました

4月25日にネパールでマグニチュード7.8の地震が発生しました。ネパール政府からの人道支援要請を受けて、日本政府は国際緊急援助隊医療チームの派遣を決定しました。チームの一員として、当センターの室田副看護師長が4月28日から5月11日まで現地に赴き、医療活動を行いました。

室田副看護師長が帰国しましたので、活動報告を兼ねて堀之内総務課長がインタビューを行いましたので掲載させていただきます。

堀之内 室田さん、約2週間の医療活動お疲れ様でした。まず、現地に到着して、どのような印象を持ちましたか。
室田 日本から航空機でネパールの首都カトマンズに向かいました。 私たちは、地震発生の4日後に到着したのですが、各国からの救援隊、救援物資が集中し、また、出国する人も多く、大混乱していました。 到着後、すぐにカトマンズ市内で医療活動を行いました。
堀之内 日本でも現地の混乱の様子が報道されていました。
室田 はい。その後ネパール政府からの要請でカトマンズから東にあるバラビセ村というところに移動しました。 ここは山間部の村なのですが、村唯一の病院が被災してしまったのです。
堀之内 そこではどのような活動をされたのですか。
室田 野外に診療テントを設営し、診療いたしました。 一日100名近くの被災患者さんを診療し、手術なども実施しました。
堀之内 どのような症状の患者さんが多かったのですか。
室田 地震による骨折や創傷の患者さんが多かったです。 手術が必要な方もいました。 呼吸器感染症など内科的な疾患も多く見られました。
堀之内 被災地での発生直後の医療活動というと、ほとんどが外科的な診療だと思っていましたが違うのですね。
室田 はい。様々な症状を訴えてくる患者さんがいるんですよ。 今回のチームでは、手術ができる装備の他に透析ができる装備も準備しました。
左側の男性が室田 左側の男性が室田
堀之内 この写真はテント内の様子ですか。
室田 はい。患者さんがひっきりなしにやってくるので、受付をしながら、症状の重症度を判断しているんです。 専門用語で“トリアージ”というのですが、ここで、緊急度、優先度を判断します。
右側の男性が室田 右側の男性が室田
堀之内 小さなお子さんもいますね。
室田 いろいろな方が来ますね。その辺りは普通の病院と一緒です。 ただ、“地震”という非常事態ですので、不安げな患者さん、ご家族が多いんです。 その辺りを現地の通訳ボランティアと協力しながら、耳を傾け、少しでも解消できるように努めました。
堀之内 なるほど、心のケアもしているんですね。
室田 それから、被災者の方々が社会復帰できることが大切ですから、特に手術した場合なんですが、フォロー体制を構築することに注意しました。 現地の医療機関と連携したり、患者さんの家族にきっちり説明したりということですね。
堀之内 その場限りではなく、その後のことも考えているんですね。
室田 はい。被災者の方々が少しでも安心して、笑顔が取り戻せるようにお手伝いと考えています。 これからも国際貢献したいと考えています。
堀之内 いろいろと貴重なお話ありがとうございました。
室田 ありがとうございました。
国際緊急援助隊 写真:JICA提供